ユビナガサラマンダー



ユビナガサラマンダー(Ambystoma macrodactylum )

アラスカ南東部、アメリカ北西部等(カリフォルニア、アイダホ、モンタナ、オレゴン、ワシントン )に分布する小型種。
後肢の第4指が長いのでLong-toed (指長)の名がついている。
A. m. croceum,(サンタクルス) A. m. krausei,(イースタン)A. m. sigillatum(サウザン)
A. m. macrodactylum(ウエスタン)A. m. columbianum(セントラル)の5亜種が知られる。

通常様々な環境下で見られるが繁殖期前後は水場付近の湿った倒木の下等に潜む。繁殖期は雪解け直後の早春で浅い水域に1卵ずつ又は10−20卵の卵塊を水中植物等に産みつける。体外受精を行い、オスはメスの鼻先に顎をすりつけ後ろに従うメスに精子を渡す行動をとる。水中形態は平均オス28日間メス18日間というデータがあるようだ。幼生はバランサーを持ち、2−5週で孵化し約3ヶ月で変態する。


背面の褐色の模様は様々で左の個体はラインがつながって見える。
絶滅が心配されるA. m. croceum(サンタクルス)では模様がつながらず途切れる。
また黒化型の個体もいるようだ。

画像は2枚ともニシユビナガ(A. m. macrodactylum)で入ってきた個体。


飼育1例

06年現在、繁殖用にレイアウトしていない。
床材に赤玉を使用、シェルターとして苔と草を入れている。

脱走するので目の細かい網を使うか、かえしが必要。

餌は流石のアンビストマで早いうちに人工餌に餌付くが、最初はハニーワームやコオロギの小、ワラジムシ等を与える。

温度は低温を保つ必要がある。棲息地では標高三千m級の場所もあるようなので、アンビストマという事を考慮しても最高25℃以下に留めたい。

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